更新日:2020年3月6日
龍源院(りょうげんいん)は、紫野にある大徳寺の勅使門南側に建つ塔頭(たっちゅう)の一つです。大徳寺には多くの塔頭がありますが、 龍源院は、南庭に 「一枝坦(いっしだん)」 。北庭に「 竜吟庭(りょうぎんてい)」 。東庭に小さな壺庭の「 東滴壺(とうてきこ) 」と呼ばれる三つの禅庭があるのが特徴です。また、庫裏(くり)の書院南軒先には、 「滹沱底(こだてい)」と呼ばれる庭も見ることが出来ます。
<南庭>
方丈の南庭「一枝坦(いっしだん)」 です。白砂と苔庭で構成され、中央の大きな石が蓬莱山をあらわし、右側の石が鶴島をあらわしています。
手前の円い苔山が亀島をあらわしています。非常の整ったお庭で、キリっとした雰囲気を感じます。
<北庭>
北庭「 竜吟庭(りょうぎんてい) 」 です。室町時代特有の三尊石組(三尊仏を石組で意匠したもの)を配した庭園で、相阿弥の作と伝えられています。杉苔が果てしなく広がる大海原をあらわし、石組みが陸地をあらわしています。
杉苔の枯山水のお庭は、苔がびっしりと一面に広がっていて、太陽の光や影、苔自体の色の違いなどで様々な表情を見せてくれるため、石庭とは違う趣を感じます。
下の写真の中央の石は、須弥山をあらわし、手前の円い平石の遥拝石は(ようはいせき)は、仏の悟りに向かう信心をあらわしています。
< 東庭(壺庭)>
方丈の東庭「 東滴壺(とうてきこ)」 です 。白砂に五つの石を配したとても小さな構成の坪庭ですが、奥深さと迫力を感じるお庭です。立ち止まってしばらくの間眺めていました。日本最小の坪庭といわれています。
<滹沱底(こだてい)>
庫裏(くり)の書院南軒先の「滹沱底(こだてい)」は、臨済禅師(臨済宗の祖)が住んだ中国河北に流れる 滹沱河より名付けられています。
庭には、凹凸を持つ石があるのですが、聚楽第の基礎石と伝えられており、「阿吽(あうん)の石」と呼ばれています。
南庭、北庭、東庭とそれぞれ違った特徴があるお庭を一度に見ることが出来、且つそれぞれが非常に整ったお庭です。広大な大徳寺の一画にあるということもあり、静かに拝観することも出来ます。写真撮影も可能ですので、近くに寄られた際は、是非一度訪れてみてください!
<歴史>
1501年~1521年に畠山義元(はたけやまよしもと)・大友慶長(おおともよしなが)らが東渓宗牧を開祖として創建した。庭園は室町時代の作といい、方丈北庭の「龍吟庭(りょうぎんてい)」が当時のものとされる。
<アクセス>
<基本情報>
住所 | 京都市北区紫野大徳寺町82−1 |
アクセス | Map |
営業時間 | 9時~16時20分(閉門) |
拝観料 | 大人 350円 高校生 250円 小・中学生 200円 |
電話番号 | 0754917635 |
駐車場 | 有 ※大徳寺駐車場利用(有料) |