更新日:2022年5月2日
十輪寺は、平安時代に創建された西京区大原野の山深い場所にある天台宗の古刹です。六歌仙・三十六歌仙で知られる在原業平(ありわらのなりひら)が晩年を過ごした閑居跡とされ、「なりひら寺」とも呼ばれています。特に近年は桜の名所としても注目されているお寺です。
参道はシロツメクサなどの草花が生えていてあぜ道のようです。とてものどかでほっこりとします。
新緑の季節は青もみじの爽やかな香りを感じることが出来ます。晴れたは日は太陽光で透かされたもみじの葉の緑の濃淡を見るのも好きです。
少し進むと右手に山門が見えてきます。
山門です。閉まっているのかと一瞬焦りましたが、右側の勝手口から受付へ進みます。勝手口は高さが低いので、背の高い方は頭上に注意して通行して下さい。
奥の受付で拝観料400円をお支払いし先へ進みます。
入るとすぐに桜が迎えてくれました。長椅子もあるのでゆっくりとお花見も出来ます。
「業平紅葉」の木です。十輪寺は紅葉の名所でもあります。
十輪寺の本堂です。創建当時の本堂は応仁の乱で焼失し、現存のものは寛延三年(1750年)の再建です。鳳輦型(ほうれんがた)と呼ばれる御神輿(おみこし)のような屋根の形をしています。京都では沢山のお寺がありますが、このような形のものは私は他で見たことがありません。裏山から本堂を見おろすとその形が良く分かります。文化財に指定されています。
靴を脱いで本堂へ上がり、右手にある回廊を進むと三方普感(さんぽうふかん)の庭があります。
本堂の左奥には、JR東海による2014年の「そうだ京都、行こう。」キャンペーンで紹介された画が飾られていました。これをきっかけに十輪寺の桜はより有名になりました。
裏山から見た鳳輦型(ほうれんがた)の本堂です。急こう配な屋根ですが瓦が絶妙なバランスで設えられています。とても趣があり、しばらくの間見とれていました。
本堂・回廊・なりひら桜の景色がとても素敵です。裏山からお寺全体を眺められる場所は他にも沢山あるのですが、こちらのお寺の眺めはとても魅力的に感じます。(上手く説明出来ず申し訳ありません)
本堂内から庭園に続く回廊です。さくらの満開の時期は過ぎていましたが、花吹雪が舞って回廊に花びらが落ち、とても素敵な光景が広がっていました。
三方普感の庭です。1750年に右大臣の藤原常雅公が本堂を再興した際に造られた庭です。高廊下、茶室、業平御殿の三か所から場所を変え、見る人に様々な想いを感じさせる癒しの庭です。寝転んで鑑賞し下から見上げるとまた違った美しさがあって素敵です。訪れた時は庭は一面桜の花びらで覆われていました。
非常にコンパクトなお庭なのですが、お庭と建物、桜の木、石組みのバランスがとてもよく、いつまでも眺めていられます。
庭園側から見た回廊と「なりひら桜」です。推定樹齢200年程と伝えられています。
回廊と桜の画がとても素敵です。
新緑の季節(5月上旬)の写真です。この季節も桜や紅葉の緑が綺麗で素敵です。
京都市内中心部から少々距離はありますが、鳳輦型(ほうれんがた)の本堂や三方普感の庭、なりひら桜など美しい見どころがコンパクトに詰まっているお寺です。春と秋の風景は特に美しいので是非とも訪れてみてください!
隣に専用駐車場がありますので、そちらを利用しました。
住所 | 京都市西京区大原野小塩町481 |
アクセス | Map |
営業時間 | 9時00分~17時00分 |
拝観料 | 400円 |
電話番号 | 0753310154 |
駐車場 | 有 |