更新日:2022年2月12日
菊乃井本店さんは京都を代表する懐石料理店です。伝統的なお料理から斬新な日本料理まで引き出しの非常に多いお店で、訪れる度に驚きと感動を与えてくださいます。季節ごとにメニューも変わり、食事としてだけでなく一種のエンターテインメントを楽しむような、そんな領域にまで達しておられるお店です。今回は1月に訪れた際の様子をご紹介させていただきます。
<店内>
この日は1Fの大きなお部屋に通して頂きました。まるで政治家になったような気分です(笑)。広さがあるにもかかわらず、室温・湿度もしっかりと保たれていて快適な空間になっています。鮮やかな朱色のテーブルが特に素敵ですね。
奥には石垣が積み上げられた庭園があり、眺めを楽しむことも出来ます。
床の間にはお正月らしい設えがありました。
部屋の一画には窓ガラスがL字型に配置されていました。このような造りはあまり見たことが無く驚きです。
<献立>
お正月の献立です。菊乃井さんは品数が多いので出てくるのがとても楽しみです。お正月なので伝統的で縁起物の料理が多い印象です。
<お食事>
無病息災を祈り、お正月に飲むお茶「大福茶(おうぶくちゃ)」から頂きます。(写真中央上)懐石料理コースのスタートである日本酒も頂きました。
<八寸>
八寸(はっすん)です。お皿の中央から花びら寿司、その真下に小川唐墨(おがわからすみ)、時計回りに菜種辛子和え・豆慈姑、千車唐味噌漬け(ちしゃとうみそづけ)、黒豆、子持昆布・ごまめ、です。菊乃井さんは八寸からお料理が始まるのですが、お正月ということでおせち料理でみる食材が多く使われています。お皿のデザインもとても素敵ですね。
<猪口>
猪口(ちょく)です。菊があしらわれた鮮やかな器が印象的です。
汲み上げ湯葉、海胆(うに)、鼈甲餡(べっこうあんというあんかけの一種)、うぐいす菜、山葵が入った赤飯蒸しです。体が温まるやさしいお料理です。
<向付>
向付(むこうづけ)です。明石の鯛、まな鰹の昆布〆を頂きました。新鮮なためか身がぷりぷりで食べ応えがすごいです。普段頂いている刺身とは全く異なる味・食感を体感することが出来ます。
次に鮪のお造りも出てきました。辛子と黄味醤油で頂きます。
<蓋物>
蓋物(ふたもの)です。丸鍋(すっぽん鍋)にふかひれと聖護院蕪(しょうごいんかぶら)、焼葱、露生姜(つゆしょうが(生姜の絞り汁))が入ったお鍋です。ふかひれがとても大きく贅沢な一品です。
<焼物>
焼物です。旬の塩鰤(しおぶり)を橙(だいだい)やたっぷり添えられた辛味大根をかけて頂きました。鰤の脂のうま味と大根のさっぱりさがマッチしてとても美味です。お酒がすすみそうな一品でした。
<酢肴>
酢肴(すざかな)です。千枚ぐじといくらを頂きました。京都では甘鯛のことを「ぐじ」と呼びます。千枚ぐじとは塩と米酢でしめ、千枚漬けで一枚ずつ包んだものとのことです。
<強肴>
強肴(しいざかな)です。お正月らしいなんとも演技の良い器で出てきました。お料理は伊勢海老の金つば白味噌仕立てです。中にはトリュフや絵馬を模した慈姑(くわい)、お豆腐、小蕪、梅柚子が入っています。
<御飯・止椀>
締めくくりの御飯と止椀(とめわん)です。京都の冬の名物「蒸し寿司」と粕汁を頂きました。体が更に温まる優しいお味でほっこりとした気分になれます。蒸し寿司は、定番の穴子、金糸玉子、焼き海苔、小梅人参、柚子、生姜が入っています。粕汁は、大根、人参、揚げ、せり、七味のシンプルな構成になっていました。
<水物>
最後のデザート(水物)です。八朔の杏仁豆腐と八朔のソースを頂きました、八朔をくり抜いて作られており、香りと酸味がとても良く出ていて美味でした。
最後に和菓子とおうすを頂いてコース終了です。(今回は22000円の夜のコースを頂きました)
京都および日本を代表する懐石料理のお店で、お味はもちろん、季節ごとに変わるメニューのバリエーション、ボリューム、創意工夫された驚きの料理、店内の設え、店員さんのおもてなしなど群を抜くお店だと感じます。京都に来られた際は是非とも訪れて頂くことをおすすめします!!!
<アクセス>
<基本情報>
住所 | 〒605-0825 京都府京都市東山区下河原町 鳥居前下る下河原町459 |
アクセス | Map |
URL | https://kikunoi.jp/kikunoiweb/Top/index |
営業時間 | 11時30分~13時00分、17時00分~20時00分 |
定休日 | 不定休 ※お店のHPをご確認ください。 |
電話番号 | 0755610015 |
駐車場 | 有 |